「スロートレーニング」は正式名称を「筋発揮張力維持スロー法」という。
その名の通りスローな動きで、3~5秒かけて持ち上げ、3~5秒かけて下がる。
自重種目で行うのが基本となるが、ダンベル種目などでも応用できる。
最も重要となるのは、可動域全域で筋肉に負荷をかけ続けること。
発揮した筋力が最大筋力の焼く30%を超えるレベルになると、筋収縮によって筋肉内部の圧力が上昇し、血管が圧迫される。その結果血流量が減少し、血流を通して筋肉へと供給される酸素の量も少なくなる。
筋肉への負荷を抜かずに反復を続けることで筋肉はどんどん低酸素状態に陥り、酸素がなくてもエネルギーを代謝できる速筋線維が動員される。
筋肥大しやすい性質の速筋繊維を動員するには、本来なら高負荷をかける必要があるものの、低負荷でも筋肉を低酸素状態にすることで速筋線維は動員できる。
さらに速筋線維が働いてエネルギーを代謝することで、無酸素性エネルギー代謝物である乳酸や水素イオンが筋肉内に蓄積する。