ある研究科が、あるテストを行いました。
それは、
部屋にマシュマロが一つ置いてあり、子供に”マシュマロは食べてもいいが、15分間我慢できたらもう一つあげる”と言い残し食べるか我慢するか といったものです。
結果は全体の3分の2が我慢できずに食べてしまい、残りの1割が2つ目のマシュマロを手に入れることができました。
つまり、幼少期の時点でも意志力には、個人差があるのです。
意志力が弱くても、誘惑に負けない方法がある
2つ目のマシュマロを手に入れた子どもたちには、ある特徴があることがわかりました。
それは、マシュマロを気にしないよう、他のことに注意を向けているということです。
マシュマロの誘惑に意志力を消費しないために、別の行動をとっていたのです。
これに対して、テストに失敗した子どもたちは、じーっとマシュマロを見つめながら、その誘惑と戦い意志力を消耗させているのです。
ここから考案したのが『イフ・ゼン(もし〜したら、そのときには〜)実行プラン』であり、この効果を実証するために行われたのが『ミスター・クラウン・ボックス実験』です。
ミスター・クラウン・ボックスは木箱で作ったピエロの人形です。
箱の中にはおもちゃやお菓子が入っており、楽しげな音楽とともに子どもたちにこう呼びかけます。
『一緒に遊ぼう!とても楽しいよ!』作業をしていた子どもたちはすぐに作業をやめて遊び始めてしまいます。
そこで研究者は子どもたちに、もし遊びに誘われたら『仕事をしているから遊べないよ』というように言おうと指示しました。
このような単純なルールを決めただけで、誘惑に抵抗でき、作業を継続することができたのです。
これは誘惑に意志力を使って我慢するのではなく、あらかじめ『もし誘惑に直面したら、そのときは高行動しよう』と決めておくだけで、意志力を使わずに誘惑を回避できることを示しています。